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歌詞「玉兎」京都南座「十二月吉例顔見世興行」バージョン

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歌詞「玉兎」
2025年 京都南座「十二月吉例顔見世興行~尾上菊之助改め 八代目尾上菊五郎襲名披露 尾上丑之助改め 六代目尾上菊之助襲名披露~」バージョン

ご観劇のお供に是非ご活用下さいませ!



「玉兎」

実に楽天が唐詩に
中に餅つく玉兎
餅じゃござらぬ望月の
月の影勝
飛団子 やれもさうややれやれさてな
臼と杵とは女夫でござる
やれもさ やれもさ 
夜がな 夜ひと夜 おおやれ
ととんが上から月夜にそこだぞ
やれこりゃよい子の団子が出来たぞ
おおやれ やれさて あれはさて これはさて 
どっこいさてな よいとよいとよいとよいと よいとなとな
これわいさのよい これはさておき

昔々やつがれが
手柄を夕べの添乳にも
婆食った爺やがその敵
うつやぽんぽらぽんと腹鼓
狸の近所へ柴刈りに
きゃつめも せたら大束を
えっちりえっちり えじかり股
しや御参なれ こここそと
後から火打ちで かちかち
かちかち かっちかち かちかちの山という内に
あつつ あつつ そこで火傷のお薬と
唐辛子なんぞで みしらして
今度は猪牙船 合点だ
こころへ狸に土の船
面舵 取り舵 ぎっちらこ
浮いた波とよ 山谷の小舟
焦がれ焦がれて通わんせ
こいつは面白おれ様と
洒落る下よりぶくぶくぶく
のうのう これはも泣きっ面
よい気味しゃんと敵討ち
それで市がさかえた
手柄話に乗りがきて

お月様さへ 嫁入りなさる
やっときなさろせ とこせとこせ 
年はおいくつ十三七つ
見てもうまそな品物め
しどもなや 
風に千種の花うさぎ
風情ありけるゥゥゥ





2025.11.30現在



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「玉兎」の解説はこちら 國惠太夫WEBSITE「玉兎」

「流星」歌詞 ~第二回 市川團子 新翔春秋会~バージョン

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「流星」歌詞 第二回 市川團子 新翔春秋会
        京都芸術劇場・春秋座 (京都芸術大学内)

ご観劇のお供に是非ご活用下さいませ!


「流星」


それ銀漢と唐うたに 深くも願う夫婦星

その逢瀬さえ一年(ひととせ)に 今宵一夜の契り故
まだ明星の影薄き 暮れぬうちより織女が
待てば待たるる牽牛も 牛の歩みのもどかしく
心は先へ行き合いの 八重の雲路を辿り来る

織女「おなつかしや我がつま様 おかわりとてもあらざりしか」
牽牛「おもえば年にただ一度 この七夕に逢うのみにて」
織女「かりの便りもなき身の上」
牽牛「なつかしきは いかばかり」
織女「とりわけ去年は雨降りて」
牽牛「そもじに逢うも三年越し」

しかも続きし長雨に 八十の河原に水増して
妻こし船に棹させど とわたるよすが明け近く
長鳴き鳥に短夜を 思えば牛と引く綱も
あとへ引かるる後朝(きぬぎぬ)に つれなき別れも昨日と過ぎ
今日は雨気もなか空に 心も晴れて雲の帯び
解けて寝る夜の嬉しさと 寄り添う折から闇雲に

流星「御注進 御注進」

呼ばわる声も面高く(おもだかく) 飛んで気軽な夜這い星
色の世界へ生まれしからは 色をするのが特鼻褌(とくびこん)
寝るに手まわし宵から裸 ぞっと夜風にハッハッハッ ハックサメ
彼奴が噂をしているか エエ畜生めと夕闇を 足も空にて駆け来たり

牽牛「誰かと思えば そちゃ流星」
織女「注進とは何事なるか」牽牛「様子はいかに」
流星「ハハーッ さらば候そろそろと 三つ合わせてさん候」

およそ夜這いと化け物は 夜中のものに宵の内
とろとろやろうと思いのほか 一つ長屋の雷が 夫婦喧嘩の乱騒ぎ

聞けばこの夏流行の 端唄の師匠へ落っこちて
気は失なわねど肝心の 雲を失い居候
そこで端唄を聞き覚え この天上へ帰っても つい口癖になるときも

小町思えば照る日も曇る 四位の少将が涙雨

ごろごろごろごろごろごろ エエごろごろごろ
聞く女房は呆れ果て マッコレそんなのろけた鳴りようでは 
恐がるお臍で茶を沸かそう 鳴るなら大きな声をして 
ゴロゴロゴロ ピカピカピカ ゴロゴロゴロ ピカピカピカ
ゴロゴロ ゴロゴロ ゴロゴロゴロゴロ ゴロゴロ・・・・・ピシャリっと
鳴らねばさまを付けられぬ と言えば
亭主は腹を立て それは昔の雷だ 
大きな声で鳴らずとも 粋に端唄で鳴るのが当世
それがいやなら 出て行きゃれ 
なに出て行けとえぇ
オオサッ 角を見るのも アァ厭になった

我がものと思えば軽ろし傘の雪

我がもの故に仕方なく 我慢をすりゃあつけ上がり 
亭主を尻に引きずり女房 サア恋の重荷の子供を連れ
きりきりと出て行きゃれ 

いえいえここは私の家 
お前は婿の小糠雨 傘一本もない身の上
汝そうぬかせば了簡がと 打ってかかるを
ゴロゴロゴロ
ゴロゴロゴロと鳴る音に

傍に寝ていた小雷 コヨコヨコヨと起き上がり 
コレ父さん可哀想に母さんを
背負った太鼓じゃあるまいし 何でそのようにたたくのじゃ
堪忍してとコヨコヨコヨ 

かかる騒ぎに隣りから
婆雷が止めに来て 

マママこれ お前方はどうしたのじゃ 夫婦喧嘩は雷獣も 
喰わぬに野暮を夕立は どんな太鼓の八つ当たり 出て行との一声は

月が鳴いたか時鳥 いつしか白む短夜に まだ寝もやらぬ手枕や

アレおなるさんもくよくよと 
愚痴なようだが コレマ泣いているわいな
端唄に免じて五郎介どの 了簡してとゴロゴロゴロ
いえいえ私しゃ 打たれたからは 了簡ならぬとゴロゴロゴロ
ならずば汝とゴロゴロゴロ
父さん待ってコヨコヨコヨ
これはしたりとゴロゴロゴロ

止めるはずみに雷婆 ウーンとばかりに倒るれば

こりゃころりではあるまいか
医者よ針医と立ち騒げば
入れ歯の牙を飲み込んで 胸につかえて苦しやと
云うに可笑しく雷親父

こいつは可笑しハハハ こいつは可笑しハハハ
プハハハハハ・・・
へそへそへそへそへそプハハハ・・プハハハ・・
婆は苦しくアイタアイタ アイタアイタアイタ
腹立っちゃいけね

宵のえ宵の口説は裏の背戸屋の
小溝の川へざんぶりざっと
もみや清水 上辺流して仲なおォォォり

流星「夫婦喧嘩のあらましは かくの通りでございまする」

かくの通りと手拭いで 汗を拭うて至りける

流星「あらもう夜明け さあさあ早うお床入り」

これから我らも色回り 日の目もあればと言い捨てて

流星「はや おさらば」

虚空はるかに

星が光るか光るが星か またもチラチラ迷わせる

西へ飛ぼうか東へ飛ぼうか どちへ行こうぞ思案橋
送りましょうか送られましょうか
せめて雲路の果てまでも


※セリフは多少の違いがございます。

2025.11.1現在




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流星の解説はこちら 國惠太夫WEBSITE「流星」

「種蒔三番叟」歌詞 ~第二回 市川團子 新翔春秋会~バージョン

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「種蒔三番叟」歌詞 第二回 市川團子 新翔春秋会
        京都芸術劇場・春秋座 (京都芸術大学内)

ご観劇のお供に是非ご活用下さいませ!



「種蒔三番叟」


その昔秀づる鶴の名にし負う 都のぼりの折を得て
おしえ請地の親方に 舞のけいこを志賀山の
振りもまだなる稚気に 忘れてのけし三番叟

おおさえ おおさえ 喜びありや喜びありや
我この所より他へはやらじと思ふ

にせ紫もなかなかに およばぬ筆に写し絵も
いけぬ汀の石亀や ほんに鵜のまね烏飛び
とっぱひとえに有難き 花のお江戸の御贔屓を
かしらに重き立烏帽子

天の岩戸のな 神楽月とて祝うほんその歳も
五ツや七三ツ見しょうと 縫の模様のいとさまざまに
竹に八千代の寿こめて
松の齢の幾万代も 変らぬためし鶴と亀
ぴんとはねたる目出鯛に 海老も曲りし腰熨斗目
宝づくしや宝船

やらやら 目出度いのえん 四海波風おさまりて
常盤のえん木の葉も繁る えいさらさ
鯉の滝登り 牡丹に唐獅子唐松を
見事にみごとにさっても見事に手をつくし
仕立栄えあるよい子の小袖 着せてきつれてまいろかの
肩車にぶん乗せて 乗せて参ろの氏神詣で きねが鼓のでんつくでん
笛のひしぎの音も冴えたりな さえた目元のしおらしき
中のなかの中娘を ひた つ長者が嫁にほしいと望まれて

藤内次郎が栃栗毛に乗って エイエイエイ
えっちらおっちら わせられたんので その意に任せェェェ申した

さて婚礼の吉日は 縁を定んの日を選み
送る荷物は なになにやろな 瑠璃の手箱に珊瑚の櫛笥
玉をのべたる長持に 数も調度いさぎよく

欲しかおましょぞ ひと枝折りて そりや誰に
愛し女郎衆の かざしの花に ほうやれ
恋の世の中 實戀の世の中 面白や

すぐにもあがり御目見得を
またこそ願う種蒔や 千秋萬歳 萬々歳の末までも
賑おう芝居と舞納む





2025.10.31現在




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種蒔三番叟の解説はこちら 國惠太夫WEBSITE「種蒔三番叟」

歌詞「吉野山」
2025年 歌舞伎座
錦秋十月大歌舞伎 通し狂言「義経千本桜」Bプロバージョン

ご観劇のお供に是非ご活用下さいませ!

「吉野山」Bプロ

※赤=竹本連中

恋と忠義はいずれが重い 掛けて思いは計りなや
静に忍ぶ旅立ちや

馴れぬ茂みのまがい道 弓手(ゆんで)も馬手(めて)も若草を
分けつつ行けば あさる雉子(きぎす)のぱっとたっては
ほろろ けんけん ほろろうつ
なれは子ゆえに身を焦がす 我は恋路に迷う身の
ああ羨まし 妬ましや

谷の鶯な 初音のつづみ はつねの鼓
調あやなす音に連れて つれて真似草 音に連れて
遅ればせなる忠信が 吾妻からげの旅姿

背に風呂敷 しかと背負たらおうて 野道あぜ道ゆらりゆらり
軽いとりなりいそいそと 目立たぬように道隔て

静 「おぉ忠信殿 待ちかねましたわいな」
忠信「これはこれは静様 女中の足と侮って思わぬ遅参 まっぴら御免くださりましょう」
静 「ここは名に負う吉野山 四方の梢もいろいろに」
忠信「春立つと 云うばかりにや三吉野の」
静 「山も霞みて」
忠信「今朝は」
両人「見ゆらん」

見渡せば 四方の梢もほころびて
梅が枝唄う歌姫の 里の男子が声々に
我が夫が天井ぬけて据える膳 昼の枕はつがもなや
我が夫が天井ぬけて据える膳 昼の枕はつがもなや
可笑し烏の一節に

弥生は雛の妹背中 女雛男雛と並べておいて
眺めに飽かぬ三日月の 宵に寝よとは きぬぎぬに
急かれまいぞと恋の欲 桜は酒が過ぎたやら
桃にひぞりて後ろ向き 羨ましうは ないかいな

忠信「せめては憂さを 幸い 幸い」

姓名添えて賜わりし 御着せ長を取り出だし
君と敬い奉る しずかは鼓を御顔と よそえて上に置きの石
人こそ知らね西国へ 御下向の御海上 波風荒く御船を
住吉浦に吹き上げられ それより吉野にまします由
やがてぞ参り候らはんと 互いに形見を取り納め
実にこの鎧を賜わっしも 兄継信が忠勤なり

静 「なに継信が 忠勤とや」

誠にそれよ 来し方を

思いぞ出る壇ノ浦の

忠信「海に兵船 平家の赤旗 陸(くが)に白旗」

源氏の強者 あら物々しやと夕日影 長刀引きそばめ
何某は平家の侍 悪七兵衛景清と名乗りかけ
薙ぎ立て薙ぎ立て 薙ぎ立つれば
花に嵐のちりちりぱっと 木の葉武者
言い甲斐なしとや方々よ 三保谷の四郎これにありと
渚にちょうと打ってかかる 刀を払ろう長刀の えなれぬ振る舞い いづれとも
勝り劣りは波の音 打ち合う太刀の鍔元(つばもと)より 折れて引く潮 帰る雁
勝負の花と見すつるかと 長刀小脇にかい込んで 兜の錣(しころ)を引っ掴み
後へ引く足 たじたじたじ 向こうへ行く足 よろよろよろ
むんずと錣をひっ切って 双方尻江に どっかと座す
腕の強さと言いければ
首の骨こそ強けれと
ムフフフフフ ダハハハハハ
笑いし後は入り乱れ 手しげき働き兄継信
君の御馬の矢面に 駒を駆け据え立ち塞がる

静 「おぉ聞き及ぶその時に 平家の方にも 名高き強弓」

能登守

静 「教経と」

名乗りも和えず よっ引いて 放つ矢先は恨めしや
兄継信が胸板に たまりもあえず真っ逆さま 敢え無き最後は武士の
忠臣義士の名を残す 思い出ずるも涙にて 袖は乾かぬ筒井筒

掛かるところへ早見の藤太 家来引き連れ立ち至る

※早見の藤太・家来 セリフ (舞台でお楽しみに!)※

禰宜が鼓に鈴振る手元 ちょっと鳥居を ありゃありゃしてこい
飛び越え狐 愛嬌も 宇賀の御霊は玉姫稲荷
妻恋 染めて嫁入りして
そこらでしめたぞ天日照り
堅い契りのお岩様 四ツ谷でお顔を三巡りに
好いたらしいと思うたる 縁に引かれて車咲き
ちょっとおさえた強力の
袖すり抜けてどっこいな
えぇもうしつこい そこいらで
翁稲荷か とうとうたらり 喜びありや烏森

いつか御身も伸びやかに 春の柳生の いと長く
枝を連ぬる御契り などかは朽ちしかるべきと
互いに諫め いさめられ 急ぐとすれど はかどらぬ 芦原峠 鴻の里
雲と見紛う三吉野の
麓の里にぞ



2025.10.7現在

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歌詞「吉野山」
2025年 歌舞伎座
錦秋十月大歌舞伎 通し狂言「義経千本桜」Aプロバージョン

ご観劇のお供に是非ご活用下さいませ!

「吉野山」Aプロ

※赤=竹本連中

恋と忠義はいずれが重い 掛けて思いは計りなや
静に忍ぶ旅立ちや

谷の鶯な 初音のつづみ はつねの鼓
調あやなす音に連れて つれて真似草 音に連れて
遅ればせなる忠信が 吾妻からげの旅姿

背に風呂敷 しかと背負たらおうて 野道あぜ道ゆらりゆらり
軽いとりなりいそいそと 目立たぬように道隔て

静 「おぉ忠信殿 待ちかねましたわいな」
忠信「これはこれは静様 女中の足と侮って思わぬ遅参 まっぴら御免くださりましょう」
静 「ここは名に負う吉野山 四方の梢もいろいろに」
忠信「春立つと 云うばかりにや三吉野の」
静 「山も霞みて」
忠信「今朝は」
両人「見ゆらん」

見渡せば 四方の梢もほころびて
梅が枝唄う歌姫の 里の男子が声々に
我が夫が天井ぬけて据える膳 昼の枕はつがもなや
我が夫が天井ぬけて据える膳 昼の枕はつがもなや
可笑し烏の一節に

徳若にご万歳とは 君も栄えてましんます
愛嬌ありける柳ごし よい中村のやぐら幕
櫓太鼓のにぎにぎと 商い神の若えびす
繁盛まします その御徳に 御田の稲には穂に穂を栄え
宝御船萬石舟 色の実入りに今年綿
誠に目出度う さむらいける 
やしょめやしょめ 京の町のやしょめ
売ったるものは何々 はまぐり はまぐり
蛤 はまぐり はまぐり
はまぐり見さいなと売ったるものは何々
はまぐり早き貝合わせ

弥生は雛の妹背中 女雛男雛と並べておいて
眺めに飽かぬ三日月の 宵に寝よとは きぬぎぬに
急かれまいぞと恋の欲 桜は酒が過ぎたやら
桃にひぞりて後ろ向き 羨ましうは ないかいな

忠信「せめては憂さを 幸い 幸い」

姓名添えて賜わりし 御着せ長を取り出だし
君と敬い奉る しずかは鼓を御顔と よそえて上に置きの石
人こそ知らね西国へ 御下向の御海上 波風荒く御船を
住吉浦に吹き上げられ それより吉野にまします由
やがてぞ参り候らはんと 互いに形見を取り納め
実にこの鎧を賜わっしも 兄継信が忠勤なり

静 「なに継信が 忠勤とや」

誠にそれよ 来し方を

思いぞ出る壇ノ浦の

忠信「海に兵船 平家の赤旗 陸(くが)に白旗」

源氏の強者 あら物々しやと夕日影 長刀引きそばめ
何某は平家の侍 悪七兵衛景清と名乗りかけ
薙ぎ立て薙ぎ立て 薙ぎ立つれば
花に嵐のちりちりぱっと 木の葉武者
言い甲斐なしとや方々よ 三保谷の四郎これにありと
渚にちょうと打ってかかる 刀を払ろう長刀の えなれぬ振る舞い いづれとも
勝り劣りは波の音 打ち合う太刀の鍔元(つばもと)より 折れて引く潮 帰る雁
勝負の花と見すつるかと 長刀小脇にかい込んで 兜の錣(しころ)を引っ掴み
後へ引く足 たじたじたじ 向こうへ行く足 よろよろよろ
むんずと錣をひっ切って 双方尻江に どっかと座す
腕の強さと言いければ
首の骨こそ強けれと
ムフフフフフ ダハハハハハ
笑いし後は入り乱れ 手しげき働き兄継信
君の御馬の矢面に 駒を駆け据え立ち塞がる

静 「おぉ聞き及ぶその時に 平家の方にも 名高き強弓」

能登守

静 「教経と」

名乗りも和えず よっ引いて 放つ矢先は恨めしや
兄継信が胸板に たまりもあえず真っ逆さま 敢え無き最後は武士の
忠臣義士の名を残す 思い出ずるも涙にて 袖は乾かぬ筒井筒

掛かるところへ早見の藤太 家来引き連れ立ち至る

※早見の藤太・家来 セリフ (舞台でお楽しみに!)※

禰宜が鼓に鈴振る手元 ちょっと鳥居を ありゃありゃしてこい
飛び越え狐 愛嬌も 宇賀の御霊は玉姫稲荷
妻恋 染めて嫁入りして
そこらでしめたぞ天日照り
堅い契りのお岩様 四ツ谷でお顔を三巡りに
好いたらしいと思うたる 縁に引かれて車咲き
ちょっとおさえた強力の
袖すり抜けてどっこいな
えぇもうしつこい そこいらで
翁稲荷か とうとうたらり 喜びありや烏森

いつか御身も伸びやかに 春の柳生の いと長く
枝を連ぬる御契り などかは朽ちしかるべきと
互いに諫め いさめられ 急ぐとすれど はかどらぬ 芦原峠 鴻の里
雲と見紛う三吉野の
麓の里にぞ



2025.9.27現在

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