山姥(四季の山姥)(やまんば) 作詞 二世 桜田治助 作曲 清元斎兵衛 初演 1823年(文政6年)11月 江戸市村座 本名題 月花茲友鳥(つきとはなここにともどり) 参考資料 清元全集 清元集 清元五十番 解説 この曲は山姥(大山姥)の「山めぐり」の箇所を抽出した演目です。清元「山姥(大山姥)」始めの「よし足曳」は良し悪しと、山の枕詞・足曳が掛かっていて、人生と山の暮らしの良し悪しを表しています。梅、桃、卯の花、菖蒲、杜若、朝顔など、山の花々は美しく四季に移ろい、自分の若かりし頃、夫との初見を懐かしみます。年を重ねてゆくにつれ、子の成長を頼もしく思う母の心情をゆったりと表現した作品です。「四季の山姥」では最初の歌詞「よし足曳の山めぐり~」の前に前弾きがありますが、元の「大山姥」には無く、四季の山姥のために作られました。 歌詞 よし足曳の山めぐり 四季の眺めも面白や梅が笑えば柳が招く 風のまにまに早蕨の手を引添うて彌 つくろう花の仇桜桃は気儘に山吹も 見果てぬ中に春過ぎてはや卯の花と花がつみそしてあやめ菖蒲や杜若 ほっそりと時鳥あれ夕立に濡れ忍ぶ涼風がえ雁が届けし玉章は 小萩の袂苅萱に返事紫苑も朝顔の 遅れ咲なる恨み詑び露にも濡れてしっぽりと 伏猪の床の菊がさねよいよい よいよい よいやさよいや冴え行く初時雨 松も杖つく老の坂おらも嫁入てなぁ 来た時やほんにさ爺様裃 わしゃ丸綿で 顔に茜も恥かしかった盃今は朝茶に念仏拝んで おありかた衣角かくし女夫で参るお朝事や 我は子故に室咲の花を尋ねて山めぐりいとま申して帰る山の 峰の梢も白妙や源氏の武名尽せなき 実さへ花さへ立花の賑ふ櫓ぞ久しけれ 栄うる櫓ぞめでたけれ 動画