またまた・桜でやすな~(^w^)

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こんにちは。くにえです。

 

前回の記事を読んでいただいた方から「あの後保名は死んでしまうんですか??」
という質問を頂戴しました。ご質問ありがとうございます!

 http://kuniedayu.com/blog/2011/04/post-88.html

 

清元のパートは前回の部分で終わりますが、
保名の原作「芦屋道満大内鑑(あしやどうまんおおうちかがみ)」には続きがあります。

というわけでちょっと調べてみました。
大まかにあらすじを書きますね。

 

(保名は榊の前を探しています。)

まだなお探し続ける保名のもとに、榊の前に瓜二つの女性が現れます。彼女は榊の前の妹「葛の葉」でした。
保名は葛の葉と結婚し、信太の里にすみました。

時を同じくして都では天皇の世継ぎが産まれないことで占いをすると、
白い女狐の血を飲むことで不妊が治ると出て、白い女狐を狩るべく信太の里へ
兵を派遣します。

たまたま居合わせてしまった保名は逃げてくる白い女狐を匿ってしまいます。
その行為により保名は兵たちに重傷を負わされてしまいます。

助けられた女狐は恩返しにと葛の葉の姿となり、保名を介抱するのでした。

狐とは知らない保名は兵から逃れるため阿倍野の里へと狐葛の葉と移り住みます。


二人の間には「童子丸」という子供も産まれました。


一方、本当の葛の葉は行方知れずの夫・保名の風の便りを聞き、阿倍野の里へと
やってきます。
家の前で本物の葛の葉を見た保名は唖然とします。
保名をなじる声を聞いた狐葛の葉は童子丸を抱き上げ別れを告げるのでした。

ここで有名な句を障子に書き残します。


恋しくば 尋ねきてみよ 和泉なる

    信太の森の うらみ葛の葉

 

この後、本当の葛の葉は童子丸を我が子のように可愛がるのでした。

この童子丸が成人し、名を晴明と改名しました。
有名な陰陽道学者・安倍(阿部)晴明です。

 

 

この「芦屋道満大内鑑」も関西圏に古くから残る「葛の葉物語」などを題材にしていたと
考えられています。

晴明の術の凄さに、人々は上記のような伝説を作ったのかもしれませんね!


そうそう。もう1つ質問を頂いていました。
あの写真の保名は父・花柳知蔵です(笑)
今から20年ほど前に歌舞伎座で踊った際の写真だそうです。

 

まだまだ古典にはたくさん面白いものがあります!

またの機会をお楽しみに!!

 

清元 國惠太夫