金沢・豊後道成寺

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こんにちは。くにえです。

昨日より石川県は金沢市へ仕事に来ております。

今回は(財)石川県音楽文化振興事業団というところの主催で各ジャンルの「道成寺もの」を
一同に集めた公演です。

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今回は清元「豊後道成寺(ぶんごどうじょうじ)」を長唄・清元掛け合いで演奏いたします。

 

略解豆知識

「道成寺もの」とは、
和歌山県日高郡日高川町にある天台宗 道成寺に伝わる「道成寺縁起(安珍・清姫伝説)」を
題材とした能や舞踊などの作品のことです。


恋焦がれた清姫から逃げ出した安珍(僧侶)は、道成寺への道のりの途上にとうとう追いつかれて
しまいます。頑なに他人と言い張り安珍は日高川を渡り、尚も清姫から逃れようとします。
安珍への一途な想いから執念へと変わり、やがて大蛇と成り果てた清姫はそのあとを追って行き、
道成寺の鐘の中に隠れた安珍を、鐘もろとも焼き殺してしまうのでした。

と、これが「道成寺縁起」の内容です。


今回演奏する「豊後道成寺」は長唄「京鹿子娘道成寺」の歌詞を生かして清元に移し変えた
演目です。

内容は
「道成寺縁起」から数百年後、長く鐘の無かった道成寺に新たな鐘を再興することになり、
鐘供養をすることになりました。鐘供養の日、女人禁制のこの寺に女性(白拍子)が是非とも
鐘を拝ませてほしいと僧に頼みます。その女性の美しさに禁を破り、鐘を拝ませてしまいます。
実はこの女性は大蛇となった清姫の化身だったのです。この化身が鐘に飛び込み、再び大蛇が
現れるという筋です。


初演は昭和55年5月に〔清元〕清元志寿太夫(唄)と〔長唄〕三世 今藤長十郎(三味線)という
超豪華メンバーで演奏されました。


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(舞台リハーサル前に撮影しました)


今回は長唄・清元の掛け合いという大きな舞台に出させていただける幸せを噛み締める余裕も無く、
只々緊張するくにえです(汗)

 

現在、昼の部を終え休憩中です。これからまた夜に向けて緊張します(笑)


清元 國惠太夫