雁金 プチ解説&歌詞

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こんにちは。くにえです。

 

今回は清元「雁金」のプチ解説と歌詞をお送りいたします。

 

 

この記事は4~5分ででお読みいただけます。

 

 

 

雁金(かりがね)

 

 

解 説

 

作詞 河竹黙阿弥 作曲 二世清元梅吉

初演 明治14年(1881年)11月。東京新富座。
 
本名題 色増栬夕映(いろまさるもみじのゆうばえ)。通称を「雁金」といいます。
 
この曲は「島鵆月白浪(しまちどりつきのしらなみ)」の三幕目「神楽坂 望月輝の妾宅の場」で妾の弁天お照との色模様を扱った作品です。
望月輝とお照が、隣から聞こえる清元や鈴虫の音を聞いて互いの身の上を語り合うという艶っぽい内容です。
 
現在では芝居の筋立てに関係なく、女性1人で恋人を待つという内容で舞踊化されたりする事の多い名作です。
因みに
二世清元梅吉はお京(都一いな)を後妻と迎えました。
この女性は「一中節」の名手でその影響もあってか、この雁金には一中節の型が色濃く反映されています。
 
 
 

 

 

歌 詞

 

 
 
 
雁金を 結びし蟵(かや)も 昨日今日
残る暑さを忘れてし 肌につめたき風たちて
ひるも音をなく蟋蟀に 哀れを添える秋の末
我が身一つにあらねども 憂きにわけなきことにさへ
露の涙のこぼれ萩 くもりがちなる空ぐせに
夕日の影の薄紅葉 梅も桜も色かえる
中に常磐の松のいろ
 
まだその時は卯の花の 夏のはじめに白河の
関はなけれど人目をば 厭ふへだての旅の宿
飛び交う蝶に灯の 消えて若葉の木下闇
おもはぬ首尾にしっぽりと 結びし夢も短夜に
覚めて恨みの明の鐘
 
空ほの暗き東雲に 木の間がくれのほととぎす
鬢のほれをかきあぐる 櫛の雫か しづくか露か
濡れて嬉しき朝の雨 はや夏秋もいつしかに
過ぎて時雨の冬近く 散るや木の葉のばらばらと
風に乱るる萩すすき 草の主は誰ぞとも
名を白菊の咲出でて 匂ふ此家ぞ知られける

 

 

 

参考資料
清元全集 清元集 清元五十番

 

 

 

 

 

 

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清元 國惠太夫