浄瑠璃の種類

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こんにちは。くにえです。

 

今回は清元浄瑠璃の曲分けについて簡単に触れたいと思います。


「座敷物(祝儀物)」「時代物」「世話物」「道行物」「変化物」「富本物」と
大まかに6つの分け方があります。(完全に仕分けできない曲も多々あります)


 

「座敷物(祝儀物)」
これは元々歌舞伎の舞台でなく、お座敷や清元演奏会のために作られた曲をいいます。
祝いの席や曲がめでたい内容なことから「祝儀物」とも言われます。

清海波(せいがいは)・梅の春・四君子・柏の若葉 など


 

「時代物」
これは江戸時代以前の歴史上の出来事や人物などを題材にした曲です。
歌舞伎や舞踊のために作られました。

須磨・助六・山姥 など


 

「世話物」
これは江戸時代の人々の生活や当時の事件を題材とした曲です。
当時のニュースを物語に仕立てて人気を博しました。

権八小紫・夕立・明烏・神田祭 など


 

「道行物」
理由があって旅をしている風景の曲です。
主に駆け落ちや心中といった艶っぽいものが多くあります。

梅川忠兵衛・お染久松・落人 など


 

「変化物」
これは一人の踊り手が次々と姿を変えて踊る内容の曲です。
かつて大ヒットした曲をメドレーとしたり、パロディーにしたり、多くの登場人物や物が出てきます。

傀儡師・玉屋・流星・玉兎 など


 

「富本物」
清元は富本の分れの派であり、元々富本にあった曲を清元に直し、発表した曲です。
そのままで継がれたといわれる曲もあります。

長生・六玉川・鞍馬獅子・忠信(吉野山) など

 

 

上記のように大まかに分かれますが、例えば「忠信」は富本物でもあり道行物にも属し、
「落人」は時代物、「梅川忠兵衛」は世話物・時代物にも属するなど、完全に分けられません。


しかし、大まかな6つの言葉を知っていれば、曲のタイトルや区分で
曲の雰囲気が分かるということです。

また、義太夫・常磐津などの浄瑠璃物にも適用できます!!


映画などにも「恋愛」や「ホラー」なんてありますよね。
そんな感じに思って下さい!

 

ちなみに前回紹介しました「種蒔三番叟」は何だと思いますか?

答えはこのページの一番下に(笑)

 

 

清元 國惠太夫

 

 

 

参考

・ 復刻 清元志寿太夫全集 清元五十番 ASIN B00005F39W
・ http://www2.ntj.jac.go.jp/dglib/edc_dic/dictionary/dic_sa/dic_sa_33.html

 

 

A、祝儀物 (簡単だったですかね~?!)