古き良き日本語2「もったいない」

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こんにちは。くにえです。

 

以前、「言葉は時代と共に変わってゆくことが素晴らしい」と持論を書きましたが、
古くから使う言葉でも日本ならではのモノがたくさんあります。


例えば数年前、京都議定書を発効することとなった会議において「もったいない」という日本語が用いられ、世界的に有名になりました。


英語ではwasteful(浪費する・無駄が多い)という単語が当てられるそうですが、
モノに対する敬いや愛情という感情が含まれる日本特有の単語は「もったいない」という言葉以外では表せないそうです。


これって実は凄い事ですよね!!


日本人の持つ感性というのは、長い間他国の文化とあまり交わらない環境だからこそ生まれた、ある種極みと言っていいものです。

 

そもそも「もったいない(勿体無い)」とは、仏教用語の「勿体(もったい)」が語源です。
「勿体」とはモノの本来あるべき形、姿を指します。


この「勿体」が壊れてしまう事で嘆き、惜しむという心が「もったいない」という言葉なのです。

 

子供の頃、水道の蛇口をひねったままで水を出しっぱなしにしたことがありました。
母親に怒られたことはいうまでもありません。


その時、母は「水の神様の罰が当たる」といったことを覚えています。


昔から日本人は、万物に神が宿ると信じていました。
地、空、海。茶碗や針といった日常に使うものにまでいたります。


そういった信仰心や、独特の奥ゆかしい考え方から「もったいない」という概念が生まれたのだと思います。


子供には「もったいないオバケが出る」と言い聞かせたそうです(笑)

こんな日本人、こんな日本語を、僕は素晴らしいと感じ、いろいろな方法を通じて

忘れてしまわないように伝えていきたいと考えています。


 

清元 國惠太夫