清元の稽古について その3

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こんにちは。くにえです。

 

インフルエンザがまさに大流行!マスク、アルコール消毒液は必需品ですね!
歌舞伎座の楽屋にも1部屋に1つずつ置いてあるんですよ。

 

必需品といえば、稽古の時にも幾つかあるのですが、今回はそれをご紹介したいと思います。

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(画像左から)

1、タオル
  曲を覚えるときは実際に唄ってみます。
  稽古をしているうちにどうしても声が大きくなってゆくために、
  口にタオルをあてて消音します。
  不精な僕は、夜間に稽古をすることが多いので、ことさら必需品です(笑)

2、音源
  口伝が基本であったとお伝えしましたが、
  現代ではすべての曲に師匠からお稽古をつけていただく訳にいかないので、
  録った音を手本に稽古をします。
  最近はiPodやICレコーダーなるハイカラな機材で録音しちゃいます(笑)

3、唄本
  これも先日も掲載しましたが、あのうねうねした節が書いてある本です。
  曲を聴きながら、独自の唄の節を書いてゆくのです。

4、合びき
  これは舞台でも使用しますが、正座をする際にお尻にひくイスの様なものです。
  やのくら音楽会にいらっしゃった方であれば、私が舞台に座るとき、
  なにやらモゾモゾしているのをご覧になっているでしょう。(笑)
  
  元々清元は、あまり体を動かさないことが美学とされていた世界なのですが、
  唄を唄うと力が入ってしまいますので、体が揺れ動いてしまうのです。
  力が入ってしまうときは立ち膝に近い状態になることが分かったので、
  合びきをかませ、最初から立ち膝のような状態にすることで、
  体が動きを消したというわけですね。先人の知恵は素晴らしいですね。
  
  ただ、私はそれでも体が動きまくってしまいますが。(笑)


稽古は師匠につけていただくだけではなく、復習が必ず大切なのですね。

この辺は高校以降の勉強と同じです。

 

古典芸能は幼き頃から従事する場合もありますから、師匠に教わる内容は曲だけではなく、

「曲を覚えるノウハウ」も教わるのですね。


 

清元 國惠太夫